で、ピアノは打楽器のくせに構造上これが難しい。だから巧く弾かれると非常にカッコ良い。単音の連打も良いし(リストの「ラ・カンパネッラ」とかね)両手でコードでジャジャジャジャ!!ってのもイイ。体育会系の魅力というか。身体の動きが火花を散らしながら音楽に変換される感じ。
そんなことをネットに転がっているホロヴィッツのヴィデオを幾つかみて思った。スクリャービンの嬰ニ短調エチュード作品8の12とか、ショパンのソナタ2番(特にスケルツォの主題)とか、ラフマニノフの協奏曲3番とか。あのでっかい手ががしゃがしゃいくのは圧巻というか、鬼だよ(笑)。
坂本龍一の「Merry Christmas, Mr. Lawrence」のピアノ版の中間部でもコードでガッガッガッガッって弾くところがあるんだけど、やっぱりそこは弾いていて気持ちが良い。ゆっくりだけど、指が同じ形のまましかも単調なリズムで何拍か続くからコードの流れがよく聴こえてきたり、ダイナミクスに敏感になったりする。…なーんてまるでピアノ弾ける人みたいな発言ですが(笑)。
最近バド・パウエルを少し聴いてみたんだけど、確かにすごいしキレイなソロだけど、人がいうほどの驚きはなかった。これ、何でかっていうと彼のソロにシングルラインのリックが多いからじゃないかな、と思う。
少し長ったらしくなたっとしてもやっぱりキース・ジャレットみたいにじゃんじゃん叩いて弾いてほしい。ケルンのPart Iの最後とかね。
* * *
Love Psychedelicoの『Early Times』聴いてます。まあサザンの桑田佳祐と同じことって言われるとまあ否定はできないけど、やっぱり巧い歌詞は巧い。英語っぽい音を頭に置くことで意外な日本語の単語がでてくる。
冤罪は hole in the sky, you dig it「冤罪」は「And I」、「夢」は「You may」、「強引で」は「goin' day」、エトセトラ。すごいのは次の行で、「ため息」はもちろん「to make it」なんだけど、英語で聞いても意味が通る(“to make it through the night”)。最後に「捕えない」は「tryin' I」に聞こえる。
夢は dummy 狂えない rock'n roll
強引で loose な people
ため息 through the night
baby 捕らえない right
(Everybody needs somebody)
あと僕が好きなのは「A DAY FOR YOU」の「愛す間に do 愛す間に done♪」ってとこね。このリズムが何かイイし、意味を考えると深い。あと最近のお気に入り曲「life goes on」の2番の「可燃性の如雨露で種をまく government 祈る術無きに召されよう religion♪」ってとこ。これは素晴らしい。
気づいたんだけど、曲の後半でサビを繰り返して盛り上げることが結構多いんだけど、歌詞は微妙に違ってて、ブックレットにも“☆繰り返し”とか“repeat x2”とか書いてないんだよね。言葉を微妙に入れ替えたりしてる。その辺が巧いんだなぁ。
詞に「スタイル」があって、同じ単語が何回も違う曲にでてくる。「style」、「carnival」、「憂い」、「音(ね)」とか。だけどマンネリにならない。「またか」と思わせない。イイ。