日本語のクラスをとっている友達に、「すてきなセーターですね」という文の中の「すてきな」とは「nice」という意味だよね?と訊かれた。
う〜ん、まぁナイスといえばナイスだけど、どうもちょっとニュアンスが違うんだよなぁ…と、僕は答えに窮してしまった。「niceというか、この場合だとprettyといってもいいし…」とお茶を濁す。
とにかく「すてきな」というのはもっと素敵な言葉だ。フランス語の「joli(e)」なら、かなり近いような気がしたので、「フランス語だったら“C'est joli ça, ton pull-over”だよ」と言ったら、フランス語を教えられても困る、という反応。まったくだ。
なぜこの「すてきな」に適切な英訳を見つけられないかといえば、英語で「すてきなセーターですね」という意味を表したい場合は、単純に「I like your sweater」と(まず)言うだろうからだ、と気がついた。英語ではこのように、すぐに主観が入ってくる。
* * *
僕にも眼がついていて、感覚もあるので、誰かの服装を見て「素敵な○○ですね」と言いたいと思うことがある。
しかし、それを言葉にする前に、「本当に自分はこの○○を素敵だと思っているのか。そもそも何かが素敵であるとはどういうことか…」とか、「それが素敵であることをこの人に指摘して、なんになるというのか。自分はそれを言うことで何をしたいのか…」とか、考えてしまって、結局何も言えないで終わる。
英語でも同様。「I like your X」と言葉にする前に、本当に自分はこのXに対して「like」という感情を持っているのか(それははたしてどんな感情か)、そもそもそんなことを伝えて一体何になるのか、などと考えてしまう。
考え過ぎ、か。
それなのに、何となくだけど、フランス語の「C'est joli ça」ならやや気軽に言えてしまうような気もする。これは多分、僕がフランス語会話の経験がまだまだ足りない、というしるしだろう。
09/25/2007
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